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筋トレやワークアウトで筋肉を大きくさせる(肥大させる)ためにプロテインは必要か?
フィットネス関係の雑誌やウェブでの筋トレやワークアウト関連の情報、それらの情報には必ずといってよいほど【プロテイン】などのサプリメントの広告などを目にします。
筋トレやワークアウトを行ったら、プロテインを摂取しなければ筋肉は大きくならないのであろうか?と疑問を持つ人も少なくないかもしれません。
また、間違ったイメージにより『筋肉増強剤』であったり、薬物のようなイメージだと思い込んでしまっている方もいらっしゃるかと思います。
結論から申し上げますと、効率的に筋肥大をさせるためにはプロテインはなくてはならないものです。
また、プロテインとは日本語で『たんぱく質』です。
プロテインはたんぱく質を補給するサプリメントですので食品です。
たんぱく質はお肉や魚などでも摂取することができますが効率性、経済性を考えるとプロテインが優れた食品であるといえます。
今回の記事はこの【プロテイン】について少し掘り下げた内容をお届けいたします。
当然、もうすでにプロテインの必要性を知っている方もいらっしゃるかと思いますがもう一度、情報を改めて整理するような感覚で読んでみていただければと思います。
何か新しい発見があるかもしれません。
たんぱく質は身体のあらゆる組織に使われている栄養素
たんぱく質は消化されると20数種類のアミノ酸に分解されます。
それらのアミノ酸の組み合わせで筋肉はもちろん、内臓はもちろん、爪、髪、骨、皮膚、神経伝達物質など身体のあらゆる組織を構成しています。
つまり、身体のあらゆる組織の原料であり、たんぱく質は筋肉のためにだけ必要なのではなく、身体を維持するために必要な栄養素だということです。
もともとアミノ酸が必要なのであればアミノ酸のサプリメントを摂取すればよいのではないか?と考えてしまうかもしれませんが、先ほどもお伝えしたとおり、アミノ酸単体でそれぞれ摂取するとなると20数種類のアミノ酸を取り揃えなければいけないですし、アミノ酸は高額なサプリメントになります。
それであれば肉や魚、そしてコストパフォーマンスの良いプロテインサプリメントで全てのアミノ酸をたんぱく質として摂取する方が効率が良いといえるでしょう。
※クレアチンなどアミノ酸単体のサプリメントは単体で摂取することによって、それぞれの個別の役割を発揮するサプリメントもあります。
たんぱく質が不足するとどうなる?
たんぱく質が不足すれば、身体は生命の維持を優先にたんぱく質を使いますので、優先度の低い組織は品質を落とさざるを得なくなります。
特に筋肉は不足分を補う形で使われてしまうため、十分にたんぱく質が摂取できていないとカタボリック(異化)が起きて、筋肉が分解されてしまうのです。
過度なダイエットを行った際、肌や爪、髪がボロボロになってしまうのはたんぱく質が不足していることが主な原因です。
つまり、生命の維持に直ちに影響がある器官へのたんぱく質(アミノ酸)の供給が優先となり、優先順位の低い部分はおろそかになってしまうということです。
特に筋肉はたんぱく質の貯蔵タンクのような役割もありますので不足すれば優先的に分解され、使われてしまうのです。
筋肉が分解されると、基礎代謝が低下して、リバウンドしやすい体質にもなってしまいます。
ダイエット時でも必要なたんぱく質は確保するのは失敗しないダイエットの原則です。
つまり筋トレやワークアウトを行って筋肉を肥大させるためには十分なたんぱく質を確保して、筋肉まで行き渡らせる事がとても重要になるということです。
簡単に説明すれば例えばビルを建てるにはコンクリートなどの建材が必要です。
十分な量の建材がなければ大きなビルは建てられないでしょう。
この例えと同じで筋肉を大きくするためには他の組織へ必要なたんぱく質の量を確保し、優先順位の比較的低い筋肉にたんぱく質が供給されるまでの量を摂取する必要があるということです。
たんぱく質は【食いだめ】ができない
身体は常に心臓が鼓動し、就寝中も新陳代謝を繰り返しています。
ですので食事で摂取されたたんぱく質は常に身体の中でアミノ酸に分解されて、消費され続けています。
例えるとすると栓(せん)の抜けたバスタブに水を供給し続けているような感じです。
バスタブに一気に水を供給してしまえば、水が溢れてしまいますが、供給しなければバスタブは空っぽになってしまいます。
たんぱく質(アミノ酸)を適切に身体に供給するのはこの例えに良く似ています。
一日に身体に必要な量を一気に摂取してしまうと、処理しきれずに溢れてしまい、摂り過ぎとなってしまいます。
また摂取してから時間が空きすぎると不足分を補うため、筋肉を分解し始めてしまうので適切に摂取するためには一日に必要な量を時間を空けすぎずに数回に分けて摂取することです。
つまり日に3度の食事というのは身体を健康に維持するには理にかなった回数ではあるのです。
特に筋肉を大きくさせたい・維持をしたい場合、プロのボディビルダーやアスリートは日に5回~6回の食事をします。
つまり、3度の食事+間食にプロテインサプリメントなどで実質食事の回数を増やします。
さらに重要なのは必要な栄養素を摂取すると言う事で【食べる中身】が重要だということです。
余談ではありますが
朝食抜きで、昼はガッツリ食べて、夜は晩酌とおつまみだけ、、、
このような食生活ではカタボリックがおきやすく、
『摂取カロリーは低いのに太っていく』
ような方はバランスの良い食事で3度食事をすることから始めると良いでしょう。
そして食事で足りない栄養素を補う形でプロテインをはじめ、各種のサプリメントを利用すればよいのです。
1日に必要なたんぱく質の量は?
日本で公的な機関などで発表されている推奨量は体重1kgあたり、0.9g(日毎)の量です。
体重50kgの場合、50×0.9=45
1日に45gのたんぱく質が必要になります。
食品で換算すると卵約4個、鳥のささみ200gですね。
ただこの数値はあくまで最低限の数値ですので
アスリートやワークアウトで筋肉が特に必要な場合は
最低でも1kgあたり2g、理想だと3g~4g弱でしょう。
ここで重要なのは【1日に必要なたんぱく質の量】ということです。
それだけの数値のたんぱく質を食品で賄おうとすれば
かなりの量を摂取しなければいけないですし、食品だとたんぱく質だけではなく、
脂質なども伴ってしまうため、オーバーカロリーになってしまいます。
また食費もかさんでしまうかと思います。
そして胃腸への負担も気になります。
ですので食事で賄いきれない分のたんぱく質を吸収や消化のよいプロテインサプリメントで補うことによってそれらの問題は解決できます。
例え、体重1kgあたり、0.9gと考えても
毎日、卵約4個、鳥のささみ200g相当のたんぱく質を
食事で賄おうとすれば結構大変ですよね?
そこでプロテインなどのサプリメントを利用すると良いかと思います。
プロテインが筋肉を大きくするのではなく、必要なプロセスがある
先ほども触れましたがプロテインは食品ですので必要以上に摂りすぎてしまえば他の食品と同じように【食べすぎ】になってしまいます。
また、プロテインを摂取したからといって筋肉が大きくなるわけではありません。
ワークアウト(筋トレや運動)という筋肉を大きくするための行為があって始めてプロテインを利用する意味があります。
つまり、どちらか一方ではなくてワークアウトとプロテインサプリメントや食事などの適切な栄養管理の両方が必要になるということです。
もちろん、日々の食事で足りない栄養素を補う形で利用しても問題はありませんがそれは身体を健康に維持するための栄養補給になります。
筋肉を大きくする、筋力をアップする(スピードをアップする)などの目的がある場合は適度なワークアウトが必要だということです。
また、筋肉が大きくなるためにはプロセスがあります。
ワークアウトを行い、筋肉を大きくする必要があると脳や体が反応した際に材料を与えるということです。
もちろんワークアウト後の摂取は大事ですが筋肉を回復させている期間(次回のワークアウトまでの期間)も身体は常に新陳代謝を行っているのですから毎日十分な栄養を与える必要があるということを念頭に入れて食事の管理をしなければいけません。
つまりプロテインは毎日摂取してこそ、その役割を果たせると考えて下さい。
ホエイプロテイン(動物性)、ソイプロテイン(植物性)はどちらが良い?
『ソイプロテインは健康的でホエイプロテインは太る』
このように印象を持たれている人も多いのではないでしょう?
しかし、現実は単なるイメージの問題で、どちらもたんぱく質ですからホエイプロテイン、もしくは動物性のプロテインが悪いという話は全くの嘘だといえるでしょう。
動物性と言われてイメージすると脂質なども伴ってしまうのではないか?
と考えてしまうかもしれませんが、プロテインは先ほどもお伝えしたとおり、【たんぱく質】ですからそんなことはありません。
近年では植物性のたんぱく質を身体に取り込むために、一定の動物性たんぱくも摂取しなければ効率が悪いと言われています。
そもそも人間は動物で植物ではないのですから身体へ利用するのに動物性の方が効率が良いという話も頷けます。
つまり、植物性のたんぱくを利用するためには動物性以上に量を摂取しなければいけないということになりますので、効率の面で考えるのでしたら動物性たんぱく質に軍配が上がるでしょう。
※例えアミノ酸スコアが高くとも吸収に時間がかかったり、臨床学的に吸収されているか信用性に乏しいという結果から合理的、効率的に考えてそれらの問題の少ない動物性たんぱくをお勧めするということです。
また、ソイプロテインの原料である大豆に関して海外では遺伝子組み換えや農薬の関係で利用者が避けているという現状もあります。
とは言っても動物性たんぱく質が健康に悪く、植物性が良いというのは単なるイメージの問題で、たんぱく質には変わりがなく、効率の面でも実は動物性が優れているということです。
まとめ
本日の記事のまとめです。
・たんぱく質は消化されると二十数種類のアミノ酸に分解され、筋肉だけではなく、身体のあらゆる組織の原料となる。
・たんぱく質が不足すると筋肉や皮膚、髪、爪などに行き渡らず、品質が悪くなる。(筋肉は分解され、補充につかわれてしまう)
・たんぱく質は食事から摂取するだけでも良いが、必要な量を摂取するとなるとかなりの量やカロリーを摂取することになるため、食事での不足分を補う形でプロテインサプリメントを利用すると良い
・たんぱく質は常に身体に使われ続けているため、適時補給するのが理想的である
・ワークアウトを行った時だけではなく、毎日プロテインは摂取し、不足分を補う。
・ワークアウトの結果を出すためにはワークアウトだけ、プロテインを飲むだけなどそれぞれ一方だけではなく、両方が必要。
本日の記事は以上です。
是非、参考にしてください。
【参考動画】