僕は、インナーマッスルについて解説された動画を見てから、自分でもいろいろ調べた結果、「日本で言われていることには、すごく勘違いされている部分がある」と思うようになりました。
欧米の科学者やサッカー選手のC・ロナウド選手等も、「アウターマッスルを鍛えれば、体幹トレーニングとかインナーマッスルはいらない」と言っています。
インナーマッスルについて、詳しく教えてください!
この記事の目次
インナーマッスルとは
日本ではインナーマッスルについて全く勘違いというか、ウソの情報が流れていますよね。
そもそもインナーマッスルに力はないです。インナーマッスルで体形が変わることもないですし、力も持久力も増えることはないです。
じゃあ、「インナーマッスルは何か?」って話なんですけど、インナーマッスルは限りなくじん帯に近い筋肉です。
じん帯や腱などの筋に近い。筋に近いというか、ほぼ筋、じん帯なんです。では、なぜ筋肉なのか、インナーマッスルなんか要らないからじん帯だけでいいだろう、っていう話になりますよね。
例えば肩関節や股関節は、ソケット状に入っていますよね。
外部から極度にストレスがかかった時に、じん帯が切れるぐらいの負担がかかると、じん帯はかなり強いので、じん帯が切れるより先に骨折してしまうんです。
野生で骨折っていうことは、死に直結する重大な怪我ですよね。
今でこそ接骨院とか整形外科で治せますけど、野生の動物が骨折したらおしまいです。
競走馬なんかは骨折したらもう復帰できなかったりしますよね。そのぐらい野生で骨折っていうのは恐ろしいことなので、ソケット状になっているじん帯が外れそうなくらいまで負荷がかかった時に、力をリリースして脱臼する働きをする筋肉があるんです。
要は、負荷の逃げ場ですよね。脱臼させるための逃げ場が筋肉で出来ていて、ある程度の力が加わって耐えられなくなると伸びちゃう。その骨折を防いで脱臼させるための筋肉が、インナーマッスルなんです。
インナーマッスル理論は古典か?
インナーマッスルは筋肉だけど、属性としてはじん帯と考えた方がいい。ただ、脱臼させるために、一部が弱くなっているんです。
20年~30年ぐらい前にアメリカの科学者が、「スポーツ選手が怪我をする原因は、アウターマッスルに対してインナーマッスルが弱いから、関節を痛めやすいんじゃないか」と考えて、インナーマッスルのワークアウトを推奨し始めたんですよ。
どういうものかというと、何百kgものバーバルを持ち上げる選手が、1kg~2kgの軽い重量を持って、肘を固定して前腕を上下左右に振る動きなんですけど、それがインナーマッスルのワークアウトといわれたんです。
それをやって関節をほぐしたり筋肉が強くなれば、怪我しづらくなるだろうってことで、90年代初頭や80年代終わりぐらいに流行ったんですよ。
でも、そこから10年~20年経って出た答えが、「インナーマッスルのワークアウトしても怪我の発生率は全く変わらなかった」っていうことだったです。
その結果、「関節を脱臼させて骨折を防ぐためにインナーマッスルは出来ているので、アウターマッスルに応じてそれ相応の強さになってくんじゃないか」というのが今の多くの見解なんです。
いまどき、インナーマッスルのワークアウトをしている人は、欧米では多分いないと思います。僕が知っている限りでは、昔のワークアウト方法ですね。
ただ、日本にはウエイトトレーニングによるワークアウトを否定したい人が多いので、インナーマッスルという言葉を使って、「アウターマッスルのワークアウトと違いますよ」というビジネスをしている感じですね。要は詐欺商法ですよ。
詐欺商法のタイトルとして「インナーマッスル」を使っているだけで、そもそもインナーマッスルのワークアウトのことも言ってないし、インナーマッスルで体が変わるとか力がつくとかウソを言っちゃってるんですよ。
それはインナーマッスルじゃない!
「体幹トレーニングでインナーマッスルを鍛えましょう」なんていうのは、そもそもアウターマッスルのワークアウトを紹介して、「インナーマッスル」って言ってますからね。腸腰筋をインナーマッスルと言ってる人がいるけれど、完全にアウターマッスルですから。
体幹部は普通にワークアウトしていれば自然に鍛えられるので、特に体幹部だけをワークアウトしても意味がないんですよ。
足のパワーと上半身のパワーがあって、それを繋ぐのが体幹部だから、確かに重要なんですけど、元々足のパワーも上半身のパワーもない人が体幹部だけ鍛えたところで、何の役にも立たないわけですよ。
ですから体幹部を鍛えても全く無意味なんです。
どうすればいいかというと、普通に全身のワークアウトをして、もしそれで何らかのスポーツをやってて体幹部が原因でパワーが出ないのであれば、体幹部を強くするようなアウターマッスルを鍛える。普通のウエイトトレーニングを取り入れればいいだけであって、順番が全く逆なんですよ。
パワーの無い人が体幹ワークアウトだけやって、しかもインナーマッスルというデタラメな名前をつけてアウターマッスルの体幹部を鍛えて、それで痩せると言ってる人がいますが、そもそも話が全然違います。
上半身と下半身を連動させる部分が体幹部ですから、両方にパワーがあってそれに見合うパワーが体幹部に無かったら、もう少し鍛えましょうっていうことなんですよ。
体幹だけ鍛えたらどうなるか?
それに、体幹部だけ鍛えてたら、寸胴になってどんどんスタイルが悪くなります。
お腹周りだけガッシリして手足が細いって最悪ですからね。
肩幅が狭くて、背中が薄くて、腕も足も細くて、お尻が扁平で胴体だけやたらギッシリ筋肉がついていたら、全然かっこいい体形じゃないですよね。
上半身も下半身もトレーニングできっちり筋肉がついているのに、あまりにも体幹部が弱くて、例えばバッティングやパンチやキックがうまくいかない場合は、体幹部のワークアウトを取り入れる必要があるかもしれないですけど、大体の場合は、上半身と下半身を鍛える時にバーベルを担いだりして体幹部を使っているわけですから、丁度いいバランスでついていくものなんですよ。
ですから、特別に「体幹部、体幹部」と意識しなくてもいいんです。
お尻や背中の筋肉を鍛えるのに、体幹を使わないで鍛える方法は存在しませんから。
逆に、体幹部だけ鍛えて他を鍛えなかったら、すごくかっこ悪い体形になります。
シャフトだけが強くても意味がない
例えば車でいったら、エンジンに全くパワーがなくて、タイヤがツルツルで、シャフトだけ強いって感じですよね。
回転の軸になるシャフトだけがやたら強くて、タイヤつるつるで細くて、エンジンにもパワーが無い状態で、早く走れますか?
エンジンのパワーがあって、タイヤが太くてグリップ性があって、そこで初めてシャフトの強さに意味があるわけじゃないですか。
シャフトだけが強くて太い、そういう体を作ろうとしているのが体幹トレーニングなんです。
体幹やインナーマッスルについてはウソばかり言ってる人が多いですね。
本来のインナーマッスルについて語ってないし、それにインナーマッスル理論が廃れた過去のものになっていますからね。
結局、腕とか足とか背中とか胸とか、そういう両端にあるものにパワーがあって初めて体幹が使われるわけですから、体幹だけ鍛えても何の意味もないし、スタイルも悪くなってしまうので、素直にかっこいい体になるためには、ちゃんとしたアウターマッスルのワークアウトをしましょうということですね。
世界標準でいこう!
日本以外の国では、スポーツ選手がウエイトトレーニングを取り入れたワークアウトをすることはいいことだと言われていて、実際にサッカーでも野球でもバスケットでも陸上でも、有名な選手は迷いなくワークアウトをしています。
「日本ではやらない」という意固地でひねくれた根性を直して、素直に世界標準のことをやれば効果が出ます。
なんとか世界標準と違うラクな方法ないかと探してる人が多いですけど、実は世界標準の方が断然ラクなので、試しに一度やってみてください。
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