日本人特有の言い訳に、
「細くてキレのある体になりたくて、腕立てやスクワットをやっています。ダンベルなどの器具を使うと、
ジムでよく見かけるボテボテの体になりそうで手を出せません。」というのがある。
いつになったら、こんな誤解が日本から消えてなくなるのだろうか。。。
この記事の目次
違いは何か?
「自重トレーニングは細くて動ける筋肉が付くが、ダンベルを使った瞬間にボテボテの体になる」と思い込んでいるが、
その二つの違いを明確にしたことはあるのだろうか。
結論を言うと、トレーニング自体には何の違いもなく、違いは重さだけだ。
ヒンズースクワットも腕立ても自分の上半身をウエイトとして使っているだけなので、
自重トレーニングも広義のウエイトトレーニングに含まれる。
それなのに、自重は効果が出るが、ウエイトは効果が出ないと言うのはどういうことだろうか。
おかしな現象
重さを増やしたらトレーニングの効果が出ないと言うなら、体重の軽い人には効果があるが、
体重が重い人には効果がないことになる。
ヒンズースクワットで筋肉が付いたら、その分だけ体重が増えるので効果がなくなるということになる。
体重70kgの人がヒンズースクワットをやれば効果があるが、
体重50kgの人が20kgのバーベルを担いでスクワットをしても効果がないことになる。
どれもこれも、辻褄が合わない。
自重もウエイトも同じく重力を利用したトレーニングで、重さ以外の違いはないのに、
なぜこんな誤解が日本人の間でだけ広まっているのだろうか。
体重バランス
問題は器具の使い方ではなく、日本人の体重バランスがスポーツに不向きな農耕民族特有のものになっているからだ。
そのままの体重バランスでトレーニングをすると、スポーツに使わない部分が発達して、付いた筋肉がただの重りになってしまい、
ボテボテした体型が強化されることになる。
そして、自重の方がいいと思われているのは、ウエイトを使ったときよりもまだマシな体重バランスになっているからだ。
ジムでウエイトを使っていると、間違った知識を持ったトレーナーが、「ウエイトトレーニングはどっしりと構えて、ゆっくりやれ」などと言うものだから、
さらにボテボテ体型に磨きがかかる。
正しいウエイトトレーニングのやり方は、狩猟民族のように体重を前傾にして、スピーディーに動くことだ。
そうすれば、どんどんカッコいいところに筋肉が付く。
負荷は上げていくもの
ウエイトトレーニングの起源は、古代ギリシアで仔牛を担いで歩いたのが始まりといわれる。
仔牛はどんどん成長して重くなるので、それに合わせて担ぐ側の筋肉が太くなっていったという。
つまり、重さはどんどん増やしていく必要がある。
増やしていかないとトレーニング効果がなく、筋肉の成長は停滞してしまう。
トレーニングのレベルが上がるにつれて自重だけでは物足りなくなるので、ダンベルなどの重たい器具を使うトレーニングに移行させよう。
正しい体重バランスで適度な負荷を掛けていれば、ボテボテの体になることはない。
<まとめ>
日本人がウエイトトレーニングをしてもカッコイイ体にならないのは、器具の使い方が間違えているからでも、トレーニングとの相性が悪いからでもない。
農耕民族をルーツとした「スポーツに適さない体重バランス」が効果の邪魔をしているに過ぎない。
そのうえ自重トレーニングを偏重していると、負荷が足りずにさらに効果が出なくなる。
正しい体重バランスと徐々に負荷を増やすことで、狩猟民族に見劣りない体を作ろう。
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