「細マッチョになりたいんです!そのためには、筋肉ムキムキな人にではなく、細マッチョの体型の人に習えばいいんでしょうか」
こんな、とんでもない誤解を積み重ねたようなことを言う人がいるので、細マッチョの説明をしよう。
この記事の目次
細マッチョはNGワード
まず、「細マッチョ」がとても変な言葉であることを認識しよう。
そして、ラテン文化圏の男性に、「細マッチョ」という言葉を絶対に言ってはいけない。それは、最大級の侮辱を与える行為だからだ。
ラテン男に細マッチョと言うのは、「最低の男だ!男の意味がない!」と言うのと同じこと。
日本では「マッチョ=いい体つきの男」と捉えられているが、マッチョとはスペイン語で女性差別主義者のことを指す。つまり、男尊女卑の男、DVの男、最低の男ということだ。
女性をどれだけ優しくエスコートできるかが男の価値と考える人種が、マッチョと言われて黙っていられるわけがない。
気に食わない奴に対して、「あいつはマッチョだ」などと悪口として使うのが一般的で、筋肉や体つきとは一切関係がない。
マッチョ=筋肉の誤解
では、なぜ日本では「マッチョ=いい体つきの男」なのか。
80年代、アメリカでゲイのグループが歌う「マッチョマン」という歌が流行った。当時、アメリカのウエストハリウッドのゲイコミュニティで、男性優位主義をからかう意味で流行ったようだ。それが日本にも伝わったのだが、マッチョの本来の意味は置き去りにされて、そのゲイのグループの体つきが良かったことから、日本では「マッチョ=いい体つき」になったらしい。
また、細マッチョの「細」だが、「細い」と言われて喜ぶようなラテン男はいない。「細い」も軽蔑の対象となる価値観なのだ。細くては、女性を守ることもエスコートすることもできないのだから当然だろう。
つまり、「細マッチョ」とは間違いに間違いを重ねた言葉で、「貧弱な体のくせに、女性差別をする最低な男」という意味になってしまうのだ。
過程の状態
イメージ先行の間違った和製語の使い方には気を付けるとして、日本で言う「細マッチョ」が、細くて引き締まって、腹筋が割れるくらいの筋肉が付いていることを差しているなら、その程度の体には簡単になれる。
そもそも、体を鍛えている人で、3か月から1年でその程度の体になれないなら、方法を間違えているか、本当に向いていないのかのどちらかだ。
結論を言うと、細マッチョになる特別な方法などない。なぜなら、細マッチョな体というのは、筋肉が太くなる過程の状態だからだ。筋肉が太くなる手前までトレーニングをすればいいだけだ。
ある程度筋肉が太くなっているなら、3か月で達成できるのが細マッチョだ。
結局、誰に習うか
では、それを誰に習えばいいのか。
初級の英会話を習得したいからといって、初級の英会話しか話せない先生に習う人はいないだろう。それと同じで、細マッチョは筋肉を太くする過程の初歩的な体型なのに、最大の努力で細マッチョにしかなれない程度のトレーナーに習っても意味がない。
筋肉ムキムキな人に聞いて、正しい食事方法と正しいウエイトトレーニングをすれば、細マッチョくらいには簡単になれる。
<まとめ>
逞しい体なりたいと言いながら、でも筋肉モリモリはイヤだと言う日本人が圧倒的に多い。
そんなところから「細マッチョ」なる言葉が生まれたように思うが、そもそも細マッチョになるための特別なトレーニングなど存在しない。カッコイイ体になる手前の未完成な状態と思っておけばいいだろう。
それにしても、なんのために逞しい体になりたいと思ったのか、いま一度思い出してほしい。そんな中途半端な体で満足するためだったとは思えないのだが・・・。
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