筋力トレーニングは本来、ハードに長い時間を使ってやるものではない。やればやる程、効果的であるかといえば答えは『NO』だ。
「トレーニングは短時間がいい」と言うと、従来の常識と大きく異なるため、混乱してしまう人がいる。その辺りを解説しよう。
この記事の目次
筋力トレーニングをする目的は?
持久力を付けるためや、農作業や肉体労働をしやすい体を作るためではなく、例えば
・体型をカッコよくさせたい
・スポーツのパフォーマンスをアップさせたい
・衰えてきた体を鍛えなおしたい
・メタボなお腹を引っ込めたい
などの「短時間で効率的に、カラダを変えたい」という目的がある場合には、筋肉トレーニングがおすすめだ。
「トレーニング時間を短く効率的に肉体改造」するためには、トレーニングで脳に「筋肉を大きくする必要があります」というスイッチを入れればいい。
脳にスイッチが入ると、脳から筋肉に「大きくなれ!」と信号が送られる。これで筋肉は大きくなる。実際には非常にシンプルな仕組みなのだ。
筋肉に負荷を与えて結果的に筋肉が大きくなるのではなくて、脳が筋肉に「次回同じような負荷が加わっても耐えられるようになりなさい」と命令が行くことによって初めて筋肉は変わる。
では、そのスイッチを入れるためには、どれだけトレーニングすればいいのか?最高に効果的なスイッチの入れ方は、生理学上、「7秒間、最大筋力を使う」ことだ。
7秒間のワンチャンス
限界の力を7秒間出すのが、筋肉を太くするための最高の条件だ。つまり、スイッチは7秒間で終了する。
ただし、この7秒間は7秒で作り出せるものじゃない。5分程度のトレーニングで筋肉を刺激して、最後にスイッチをポンっと入れるイメージだ。
つまり、そこまでのトレーニングは7秒間の最大筋力を出すためのアイドリングでしかない。
ただ、最大筋力を出すには大きな制約がある。それは、「最大筋力は48時間から78時間に1回しか出せない」こと。だから、1回のトレーニングにつき、チャンスは1回。
「1セットでダメだったから、もう1セットやって良いトレーニングにしよう」というのは無理な話。
1個の筋肉につき、48時間から78時間の間に7秒間しか使えないからこそ、その7秒間をいかに作り出すかがテクニックであり、トレーニングの成功への道となる。
オリンピック陸上100M走でトップクラスの選手が予選を流すワケ
わかりやすい例を紹介しよう。
オリンピックの陸上100M走の予選で、ゴール手前で速度を落とす選手がいる。
あれを見て、「余裕で流しているのか?」とか、「最後まで手を抜くな!」と思うかもしれないが、
あれは計算ずくでやっている。
もちろん、「ベストを尽くさなくても余裕で勝てる!」という奢った気持ちからではない。金メダルを狙う選手が、そんな危なっかしいことは絶対にしない。でも、流す。なぜか?
それは、決勝の開始時刻が、予選終了後の「48時間から78時間」以内にあるからだ。
予選で最高のパフォーマンスを出してしまったら、肝心の決勝では最高のパフォーマンスが出せない。だから、できる限り最大筋力を使わないように、でも負けないように走るしかない。予選通過かつ決勝での勝利のための最善の方法が、「予選で流す」になる。
ちなみに、金メダルを狙わない選手は決勝タイムより予選タイムの方が速い傾向にある。
いかに効率よく無駄のないことをラクにできるか
最高のテクニックで7秒間のスイッチを入れても、それだけでは目的は達成できない。
筋肉を大きくするには、絶対に栄養が必要になってくる。筋肉を作るために必要な栄養を取っていれば、スイッチが入ったときに体は即座に変わる。
だが栄養が不足していると、スイッチが入っても、脳が「どうしようかな?」と迷ってしまう。これでは、せっかくのスイッチが台無しになる。
結局、「短時間で、カラダをカッコ良く変える」ことを追求していくと、トレーニング法と栄養の取り方に行きつくことになる。
そして、栄養に関して言えば、サプリメントの活用が一番効率的でラクな方法だろう。
トレーニングと栄養に、「いかに簡単に、いかにラクをして、体を変えるか?」と考えることで、「短時間で、カラダをカッコ良く変える」ことができるようになる。
意味や効果を考えないで、やみくもにトレーニングをすることなど、もう止めよう。アイドリングの5分が長いと感じられるようになったら、もうカラダは変わり始めている。
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