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オールアウトという言葉に囚われず、本質をまず知って結果に反映させよう。
この記事では筋トレ(ワークアウト)でよく使われる用語としてのオールアウトについてお伝えします。
筋トレを本格的に始めるとこのオールアウトという言葉が雑誌で見たり、ジムや動画などで聞く機会が必ずあるかとおもいます。
そんなタイミングで
『オールアウトって何?』
と疑問を持って調べたりする人も多いかと思います。
しかし、言葉の意味を知るだけ、漠然とやり方を知るだけでは本来の筋トレの目的を達成することはできないかと思いますのでその本質についてご理解頂き、実践に活かせるようご説明させて頂きます。
※
ワークアウトという言葉がありますが『ワークアウトって何?』と思ったら こちらの記事を参考にしてください。
結果の出る筋トレ(ワークアウト)をするから筋肉がオールアウトする
まず筋トレの目的としては筋肥大をさせることによってスピードアップ、パワーアップ、スタイルを整えるなど言った目的があると思います。
中には運動不足の解消も兼ねて体脂肪が落ちて、スタイルも良くなったらいいな~と考えて筋トレされている方もいらっしゃるかもしれません。
筋トレを実践することによって正統な結果を得たい、当たり前のように得られるであろう結果を得たいと考えるのであれば筋肉をオールアウトさせる(追い込み切る、力を出し切る)
ということは必要不可欠です。
つまり、明確な目的があれば、筋トレで筋肉をオールアウトさせる必要がない場合などありません。
筋トレとオールアウトは別にあるわけではなく、正しく筋トレを行った際の筋肉の状態であるということです。
しかし、間違って頂きたくないのは筋肉がただオールアウトすれば良いのではなく、何より理に叶った正しい筋トレ行ってオールアウトさせる必要があるということです。
この記事では筋肉をオールアウトさせる方法だけでなく、どういった条件でオールアウトさせるべきか筋トレの正しく効果が出る仕組も含めてお伝えしたいと思います。
ではまずはじめに筋肉がオールアウトになった状態とはどんな状態であるのか?
を次にご説明いたします。
オールアウトとは
簡単に説明するとオールアウトとは筋肉が力を出し切った状態の事を指し示します。
もっと簡単に感覚的で誰しもが体験したことがあるであろう場面で説明すると
『持てる力を全て振り絞って全力で走りきった脚の状態』
と言うとピンとくるのではないだろうか
もしピンとこない場合はこの感覚を知ることがオールアウトを知る上でとても分かりやすく、筋トレで再現することにおいてとても重要であるのでもし可能であるのであれば機会を見て全力で力の続く限り走って体感して欲しい。
軽く流して走った状態ではなく全力で走り切ることが重要です。
そして感覚として次に重要なのは
『今すぐ走れと言われても先ほどと同じようには走れない』
という感覚です。
つまりそのような感覚になるように筋肉を全力で追い込むことが筋肥大を起すために必要でその状態をオールアウトした状態だと考えてください。
単純にオールアウトさせれば良いということではない
筋肉を全力で追い込むと一言で言っても難しいかと思いますので簡単に結論から申し上げますと筋肉がオールアウトすれば毎日でも良いということではありません。
オールアウトとは筋肉の状態を指しているに過ぎませんから結果を出すために考えると頻度(タイミング)も重要になります。
先ほどお伝えした例として走るという話題から関連して考えるとオールアウトさせるタイミングが分かりやすいので説明します。
オリンピックの陸上競技の短距離走のトップクラスの選手は予選を流して走ります。
明らかに本気で走っていないことは決勝の走りと比べて見ると分かるかと思います。
なぜ彼らが予選で本気を出さないのか?
ここに秘密があります。
それは彼らは筋肉が最大のパフォーマンスを出し切ると48時間~72時間程度筋肉を休ませて回復させなければ同じパフォーマンスが出せないことを知っているからです。
つまり予選からギリギリで決勝に出るために全力で走ってしまう選手は決勝では勝負できないということです。
決勝に出る前に勝負は決まったも同然という事になります。そういった駆け引きも予選から行われているわけです。
効果的に筋肉を肥大させていくには最大筋力を出し切る必要があります。
理想としてはベストパフォーマンスで筋肉をオールアウトさせる必要があるのです。
つまり1回の筋トレでターゲットの部位を最高の状態でオールアウトさせられるチャンスは48時間~72時間に1回きりです。
毎日、オールアウトをさせれば良いということではありません。
それだと正しく筋トレしているとはそもそも言えないです。
次回までに48時間~72時間は筋肉を休ませなければいけないということです。
このように単にオールアウトのやり方を知っても実際に正しい筋トレやり方をしらなければ闇雲にやってもあまり効果は出せないということです。
オールアウトさせるチャンスはたったの1回(1セット)のみ
ここまでの話を少しまとめると
・筋トレの結果を得るためには筋肉をオールアウトさせることは必要不可欠。
・正しい筋トレとは最大筋力をベストパフォーマンスで出し切る(オールアウト)させること
・最大筋力をベストパフォーマンスで出し切れるのは前回の筋トレから48時間~72時間、筋肉を回復させなければいけない
という事柄をお伝えしてきました。
単純に筋肉をオールアウトさせれば良いのではなく、疲労がない状態で全力を出すことが重要だと言うことです。
ですのでチャンスとしては1回の筋トレに対して先ほどの陸上競技の話から考える
と1セットしかチャンスがないということです。
その1セットをいかに最高の状態で筋肉をオールアウトさせるかが結果を出すためのカギとなります。
ダンベルを100回持ち上げるより10回前後で筋肉をオールアウトさせるほうが効果的
一言で筋肉をオールアウトさせるといってもオールアウトに至るまでのアプローチを間違ってはいけません。
回数を多く行うことによってオールアウトさせるのではなく、なるべく短時間に少ない回数でオール
アウトさせる必要があります。
回数の目安としては7回~12回前後が良いでしょう。
つまり7回~12回で反復不可能になる重さ(ウエイト)で筋トレすると良いです。
そしてできる限りスピードを意識して行ってください。
徒競走の全力疾走のようなイメージです。
なぜ7回~12回という回数の幅があるかと言えばスピードを意識すると当然負荷は高まるため、限界に達する回数に幅があります。
重さ(ウエイト)が重くなればスピードは当然落ちますがその環境の中で最高速を意識して行います。
例えていうと過積載の車でアクセルを思いっきり踏んでる(エンジンは目一杯回転している)けどスピードが出ないような状態ですね
そしてまた陸上競技の短距離走を引き合いに出しますがオールアウトさせる勝負の1セットは遅くとも40秒以内にオールアウトできる形が良いでしょう。
オールアウトをさせる勝負の1セットの前に準備をすること
筋トレで筋肉をオールアウトさせるためにはその他にも条件がいくつかあります。
確実に筋肉をオールアウトさせるためのプロセスがあるのです。
・3セット目を勝負の1セットにする
筋肉を全力でワークアウトしてオールアウトさせるには実質1セットではあるのですがその準備として2セットで勝負の前の準備を行います。
1セット目は3セット目の勝負のセットの重さの40%ほどの重さで10回ほどフォームや筋肉の意識を確認しながら1セットを行ってください。
2セット目は1セット目で確認したフォーム、筋肉の意識で3セット目で使う60%ほどの重さで10回ほど行います。
この1.2セットで筋肉を予め、予備的に疲労させておきます。
準備運動も兼ねての1.2セットでこのセットの回数などは実質、筋肥大は関係ないと思ってください。
あまり、インターバルは時間をかける必要はありません。
息が整う程度で良いです。
1セットに全てを懸けて全力で力を出し切る
あくまでも3セット目にあたる勝負の1セットで筋トレの効果が出るかどうかが決まります。
3セット目に取り組む前は集中して、全てを懸けて筋肉を爆発的に動かすようなイメージをもって、そこで一気に3セット目に取り組みましょう。
これも陸上競技で例えると
『よーい(集中して)・・・ドン!(一気に爆発させる)』
という感じです。
3セット目が始まったらただ回数をこなすことを考えずに、こんなイメージを持って筋トレしてください。
・何者かに(猛獣など)襲われて必死で闘っているイメージ
・追われて捕まらないように必死で逃げる
とにかく生命の危機に直結するような危機をイメージして筋トレして下さい。
何が良いかは自分が盛り上がるシチュエーションで構いません。
なぜこのようなイメージで取り組む必要があるかと言うと通常に使える筋力や身体の能力は本来の全力を出した場合、筋肉などへのダメージが大きいため、脳がある程度の力以上が出ないよう制御しているため、1.2レップでも良いから限界以上の力を出すことが重要になるためです。
『プチ火事場の馬鹿力』
のような状態を作り出すことがとても重要になります。
いわばピンチの状態を想定して脳のリミッターを解除させるのです。
もう動かない・・・からの数回が勝負
1.2セットで準備を整えて、3セット目で全力を出し、筋肉をオールアウトさせる。
実際に回数的には7回~12回という目安を設けましたがあくまで重量を設定するときの回数の目安として考えて下さい。
筋肉を総動員させる回数として5回~8回が理想的な回数ではあるのですがあくまで目的はオールアウト(出し切る)ということです。
実際には重量の設定が事前に決まっているのであれば回数など数えずに反復ができなくなるまで集中して夢中になって筋トレして下さい。
徒競走を行う時も『一歩、二歩、、、』と数を数えながら走った人はいないでしょう。
ひたすらゴールに向けて腿が上がらなくなりつつも走ったかと思います。
つまりは事前に重量さえ設定したら単純に反復不可能になるまで行ってください。
そして限界を迎えて、心理的に『もう無理、、、』と感じたところであえて数回、頑張りましょう。
先ほど説明したように脳のリミッターを外して、行うことが成功の大前提となります。
補助してくれる人間がいれば少し補助してもらいながら力を全て出し切れるよう行ってください。
限界を超えられなかった場合はどうしたら良い?
例えばベンチプレスの場合、高重量になればなるほど限界を狙うとバーを落としてしまったりと危険な事故につながりかねません。
ですのでベンチプレスなどは必ずセーフティバーがあったり、補助の人間がいる形で行うべきです。
先ほどもお伝えしたとおり、補助を行ってもらうというのも安全確保の意味合いもあります。
補助してくれる人をスポッターと呼びます。
補助をしてもらいながら行うことをフォーストレップ法などとも呼びます。
ただ、筋トレする場合は必ずしも補助をしてくれる人がいるとは限りません。
補助してくれる人がいなければオールアウトさせられないかと言えばそうではありません。
そういった場合には対処法がいくつかあります。
方法としては【ドロップダウン】【スーパーセット】【コンパウンド】
など方法が色々ありますがそういった方法について詳しく説明しているサイトなどもあるので割愛して要するにどうすればよいのか?
ということを優先してお伝えいたします。
重要なのはなるべく短時間に反復不可能にするということ
効果的な質の高い筋トレをするにはここで述べたように1セットに集中して筋肉をオールアウトさせるという事が本質になる。
しかし、慣れないうちはなかなか難しい部分もあるかとは思います。
まず3セットで追い込めない場合、補助の人間がいない場合は3セット目で使った重さ(ウエイト)の40%前後の重さで反復不可能になるくらい追い込んでください。
メニューなどを同じ目的を鍛える部位であれば変えても良いかと思います。
回数的な目安は少なければ少ないほうが良いですが10回2セットほどまでには追い込み切るようにしましょう。
それ以上回数が行くようであれば次回の筋トレでウエイトの設定自体を変えて調整をしましょう。
あくまでも補助的なことなので回数はできるだけ少なくが基本です。
オールアウトを再現する上で注意しなければならないこと
ここまでで効果的で質が高い筋トレで筋肉をオールアウトさせなければいけないということは何度もお伝えしましたがその上でやはり守らなければいけないのは正しいフォームで筋トレすることでしょう。
正しいフォームで筋トレしなければ目的とする部位に負荷を効果的に与えることはできません。
また無理やりフォームを崩してまでやることは怪我の原因ともなりますから正しいフォームを再現すること、それで扱う重量が下がっても気にしないことが重要です。
そもそもそれが本来の筋力なのですから恥ずかしいことはありませんし、目的を達成できないのであれば重さにこだわって意味がないのです。
つまり正しいフォームで筋肉をオールアウトさせることが効果を出すことのな条件となります。
筋肉をオールアウトさせたらすかさずパンプアップ!
限界をこえるような最大筋力を出し切る筋トレの後には筋肉をさらにパンパンに膨らませるようなパンプアップをしましょう。
重量的には3セット目の10%~20%の重さで素早く行い、筋肉が血液で一杯になり、パンパンになった状態にします。
筋肉を酸欠にすることによって、成長因子などを引き出したり、細胞の表面積を大きくする狙いがあります。
似た行為として加圧トレーニングなどがありますが実は難しいことをせずともそういう状態はパンプアップを行うことによって再現は可能です。
この行為自体は筋肉に負荷を与える行為とは別に血液で細胞をパンパンにさせて、細胞を大きく張らせることによってより筋肉が大きくなりやすい状態にする狙いがあります。
オールアウトとパンプアップで筋トレの効果はかなり確実に出せるようになるでしょう。
初心者は慎重に行いましょう。
筋トレで筋肉が発達していく過程について初心者やしたことがないような種目を行う際はその動き自体にまずは慣れる必要があります。
先ほど説明した通り、筋トレは正しいフォームで行えることが大切です。
そのフォームを正しく再現できるまでは無理をせずに少しづつ試すような形で体を慣れさせてから取り組むようにしてください。
始めは神経系の発達を狙ったパンプアップから始めても良いかもしれません。
何事も無理は禁物ということですね。
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