この【質問対談】のコーナーでは、北島達也のYoutubeやメルマガの読者から寄せられた“具体的”“基本的”“素朴な”質問に、対談形式で答えていきます!
この記事の目次
競輪は有酸素運動じゃない!?
<聞き手> 『競輪選手やスピードスケート選手のトレーニングは有酸素的だと思いますが、なぜ脚が太いのでしょうか。
また、1週間に3回、合計1時間30分のトレーニングだけで、日本のトップになったボディビルダーはいるのでしょうか?』という質問をいただいています。
< 北島 > まず、スピードスケートや競輪が有酸素運動というのが、大きな誤解だと思うんですよね。
例えばロードレースで、2時間も3時間も走るんだったら有酸素運動になると思うんですけど、スピードスケートなんて何十秒の世界じゃないですか。
<聞き手> 競技自体がそうですよね。
< 北島 > 無酸素運動は45秒なので、完全な瞬発筋ですね。競輪にしても、絶対に1時間も2時間もダッシュしないと思うんですよ。
瞬間的に単純物理として同じ物体を倍の速度で上げるためには、4倍の力が必要になるわけです。
速く進むには、瞬発力がものすごく必要になるわけです。
こう考えてもらうとわかりやすいですね。スポーツカーのエンジンがなぜ大きいか?
スポーツカーは車体が軽いのに、スピードを出すためだけにあの馬力のエンジンが必要なんですよ。
つまり、速さを作りだすためにはパワーが、でっかいエンジンが必要なんです。
それが人間の体でいえば速筋で、筋肉が太くなきゃいけない。
だから、スピードスケートや競輪の選手は脚が太くて当然ですね。
脚は距離が長くなれば長くなるほど、細くなっていきます。例えば短距離走の選手を見ると100mの選手の脚が一番太くて、200m、400m、1,000m、10,000mとだんだん脚が細くなっていますよね。
瞬発的に速さを求めるスピードスケートや競輪の選手は速筋を鍛えているので、当然脚が太くなってきますよね。
短時間でトップに立てる?
< 北島 > あと、「1週間で合計1時間30分、1回に30分のワークアウトを週3回で、筋肉が大きくなった日本のトップビルダーはいるのか?」ということですが、僕は日本のビルダーにはそんな詳しくないんですけど、世界のトップビルダーにはたくさんいますよ。
僕がいたロサンゼルスには、世界のトップ10を取ったことある人が20~30人はいました。
その人達は、平均30分から45分のワークアウトで、中には15分という人もいますね。
組み方としては、コンテストが遠いオフシーズンに週3回ぐらいのワークアウで、ゆっくりと体を休めて次の筋力アップを目指す、ダイエットに入ってから週4回から5回ぐらいのワークアウトで細かくパーツを分けていく、というやり方をしてる人が多いですね。
オフシーズンのワークアウトは30分で週3回という人がすごく多かったですね。僕自身も大体そんな感じですね。
コンテストの場合にいろいろな角度からやるのは、ちゃんとした体重バランスでやっていても筋肉が大きくなってくるとバランスが崩れたりするので、そこを付け足したりするんですよ。
強化するために細かい種目をやるのでちょっと時間が増えますね。
でも、初心者はそんなことはないので、最初はベンチプレスだけ1種目やって、あとパンプアップの種目をやれば十分なので、そうすると10分で終わりますから。
逆に初心者のうちに短い期間で終わらすことが出来ないと上級者になっていろんな角度からやった時に2時間も3時間もかかってしまうので、結局細くなって上級者になれないことになるんですよね。
<聞き手> この角度から10分、この角度から10分というようにやらないと、トータル何時間かかる?ということですね。
< 北島 > 3角度からやったら30分、4角度からやったら40分かかるわけですから、そうやって細かく、背中なんかは特に細かく分けていくようになってくるので、45分くらいかかるわけなんですよね。
それを一流になって45分で済ませるためには、初心者のうちに1個の角度だったら5分10分で終わっていないと、そうなり得ないということになりますよね。
最初にまず、短い時間でワークアウトを完成出来れば、ワークアウトは目的のためにやっているので、短い時間なほど嬉しいわけですよ。
「働く時に時給が高いのと安いのではどっちがいい?」という話で、5分で1万円貰えるのと1日8時間やって1万円貰えるのとでは、全く価値が違いますよね。
ですから初心者の方も、5分10分で効果が得られるというのはすごく嬉しいことですし、それをやることによって上級者にもなれるので、是非短い時間を終わらせることを心掛けてください。
追い込み方がダラダラしてくると、どんどん長くなって結果も出ないことになりますから。
ワークアウトのセットに入る時は、小学生の時の100m走や50m走のスタートラインに立ったような気持ちで集中するのが大事なのですよね。
ワークアウトにはとにかく一瞬の集中が必要なので、チャンスは一度しかないんですよね。そのチャンスを逃したら、2回目をやればいいというものじゃない。
時間は短いけど、集中力はすごく大事。是非それを心がけてください。
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