炭水化物抜きダイエットは、取り入れ方を間違えなければ有効なダイエット方法だ。
ただ、炭水化物抜きダイエットに関してはさまざまな情報が出回って、誤解されていることが多いので、ここできちんと理解しておこう。
この記事の目次
【1】現代人は糖質中毒
炭水化物を抜くとフラフラになってしまうのではないか?
いまだにそんな不安を口にする人がいる。
以前は体に悪いとされていたが、現在では科学的にも問題ないことが証明されている。
そもそも、現代人は炭水化物の取り過ぎで、糖質中毒と言えるような状態になっている。
炭水化物は腹持ちが良くて安価、しかも調理が簡単なので食事として取り入れやすいが、そのことが結果として食べ過ぎを招いている。
食事を「ご飯」と言う国民性からか、1日3回の食事のたびに炭水化物を取らないといけないような気持ちになる人が多いが、そんな必要はない。
【2】糖質は非常用
原始時代を考えてみよう。農耕が始まる前の食生活は、「狩りで獲物が取れたら肉を食べる」のが基本的な状態だった。
肉や魚が手に入らなかったときは、つなぎに果物を食べていた。
肉と果物を同時に食べたり、毎日3回食事をすることもなかったし、農耕が始まるまでは炭水化物を日常的に食べることもなかった。
人間は雑食なので糖質もエネルギー源として使えるが、本来のエネルギー源はタンパク質と脂質だ。
つまり、糖質はエネルギー源としては非常用なのだ。
一年を通して果物が取れる国もあるが、ほとんどの国では農耕が盛んでない限り、糖質を定期的に取ることはできない。
「糖質を取らなければいけない」というのは近現代の新しい風潮だ。
【3】新しい回路を作る
最近の研究データから、肉や脂を肝臓で分解したときに出来るケトン体が、ブドウ糖に代わるエネルギー源になることが証明されている。
糖質制限をすると、しばらくは脳がぼんやりする。
いままで脳の回路はブドウ糖ばかり使っていたので、タンパク質からケトン体が作られても、すぐにはケトン体が使えるようにならないせいだ。
でも、大丈夫。ブドウ糖に頼り切っていた脳も、2週間もすればケトン体が使えるようになる。
糖質中毒の状態で糖質制限をするので、イライラ・低血糖・手の震えなどが起こってビックリするかもしれないが、辛いのは最初の1週間だけ。
その後は徐々に糖質中毒から解放される。
解放されたとき、脳にはブドウ糖回路に代わるケトン体回路が新しく出来上がっている。
【4】厳しさより続けることが大事
ブドウ糖回路からケトン体回路に切り替わるまでの2週間は、できれば糖質はゼロの方がいい。
でも、調味料に含まれる糖質まで気にすると、食事の用意が大変になって続かなくなってしまう。
炭水化物抜きダイエットの最初の目的は、ブドウ糖回路からケトン体回路に切り替えることなので、わかりやすい食べ物を抜くことから始めよう。
まずは、主食である麺類・穀類・イモ類、衣のついた揚げ物、スイーツなどを制限して徐々に体を慣らしていけば、炭水化物抜きダイエットは難しいものではない。
ダイエットは食習慣を変える取り組みなので、一時的な効果を求めず、続けることに注力しよう。
<まとめ>
なんの疑いもなく、食事のことを「ご飯」という日本人。
白いご飯も、チャーハンも、なんでも美味しい国に住んでいるからこそ食べ過ぎてしまうわけだが、カッコイイ筋肉の付いたカラダになるための手段としてダイエットに取り組むなら、しばらくは炭水化物を我慢してほしい。
糖質摂取の目安を「1日20gまで」として、糖質中毒から脱却してみよう。
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