ウエイトトレーニングは毎日やるものではないからこそ、やるときには効果を最大にしたい。
トレーニングの効果を高めるために、スピードやフォーム、そして心構えの注意点があるので、それを説明しよう。
この記事の目次
3セット目は試合
ウエイトトレーニングは、同じ種目を3セットくらいやる場合が多いだろう。
まず、ここで押さえてほしいのは、「トレーニングは練習ではない」ということだ。
日々のトレーニングの目的は、決めた回数のダンベルを上げることではなく、筋肉を大きくさせるためだ。
それためには毎回、最大筋量を出す必要がある。
ただの練習だと思うと、「練習だからきっちりとしたフォームでやれなければ」となってしまうが、3セット目は最大筋量を出す場であり、ただの練習ではない。
3セット目で限界を超えられるかどうかが、その日のトレーニングの成否を決める。つまり、3セット目は真剣勝負であり、試合と同じなのだ。
1セット目は試合から遠い練習、2セット目はより試合に近い練習、そして3セット目は試合、という形でトレーニングを組み立てると分かりやすいだろう。
試合は勝たないと意味がない
もう一度確認すると、「3セット目にアドレナリンを出して、正確なフォームで、正確な筋肉を使って限界を超えることで、ターゲットである筋肉を育てるきっかけを与えられるか」がトレーニングの命題。
これを成功させるためのトレーニングの組み立てを、ベンチプレスを例に説明しよう。
1セット目はフォームを正確にする。フォームはあくまでもガイドラインなので、まずは正確なフォームを確認する。
1セット目の途中で胸の筋肉を使っていることが意識できるようになったら、次に「筋肉を収縮させたら勝手に腕が上がってくる」感覚を持てるようにする。
2セット目は最初から「収縮させたら勝手に腕が上がってくる」ことを意識して、「筋肉の収縮を速くしたら勝手に速く上がる」感覚をつかむようにする。
そして、いよいよ本番の3セット目は細かいことは考えず、ただ胸の筋肉をガツンと使うような感じで行う。
勝たなければいけない試合の場面で力を出し切ることを意識する。
力の入れどころ
3セット目の本番を成功させるためには、細かいことを考えなくても 2セット目までで自然にできる状態まで持って行って、あとは本番でどれだけ興奮できるかが重要になってくる。
セットごとの役割によって重視するポイントが違うので、力の入れどころを間違えないようにしよう。
フォーム重視、感覚重視、興奮重視を使い分けることで、トレーニングの成果が何倍も変わってくる。
ただし、いずれの場合もスピードを重視することは変わらない。
勝手に動く
ベンチプレスをする際に腕を上げる方に意識が向くと、反動を使っているのではないかという疑いを持つことがあると思うが、反動ではなく「反射」程度に考えた方がいい。
そもそも、すべてのウエイトトレーニングは、「ターゲットとなった筋肉を萎縮させると、やろうとしている動作を勝手にする」という感覚でやらないといけない。
その動作をより速く、重さに負けないようにしようとすると、反動に見える動きをすることがある。
でも、勝手に動くだけなので、その部分はあまり神経質にならずに取り組んでほしい。
3セット目はケガしないレベルで、動きが多少ラフでも興奮して力を出し切ることが大事。
限界を超えるテンションが大事なので、反動かどうかを考えるより、出し切ることに集中しよう。
<まとめ>
3セット目は試合。試合に勝つために、「1・2セット目は練習、3セット目は本番で出し切る」と考えてトレーニングをすると、効果が出やすい。
週に2回のトレーニングは毎回が試合だ。言い換えるなら、週に2回しかない機会だからこそ、全勝するつもりで臨もう。
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