筆者には70歳に高齢の父親がいる。
50代で脚を骨折。
リハビリを経て、私の薦めもあり、今はすっかりワークアウト中毒である。
直接指導したことはないが本人はスポーツジムに通い、健康寿命を着々と延ばす計画は実行中のようだ。
肉体年齢はどういう基準で計測されるか分からないがかなり若い肉体を保っている。
そんなある日、
『スクワットがどうもしっくり行かない』
という相談をされた。
フォームを見せてもらったところ、案の上、というか典型なフォームとして
【膝を前に出さないスクワット】
を私に披露してくれた。
これではしっくり行かないはずだ。。。なぜなら。。。
この記事の目次
いわゆる【膝を痛めないためのスクワット?】では効果は出ない。
ある意味、目的によっては踵に重心をかけた膝を前に出さないフォームは有効かもしれない
しかし、スクワットとしての本来の目的の筋力を向上させるフォームではない。
跳躍力などの向上を狙う目的であればなおさらである。
垂直飛びをしたことはあるだろうか?
この垂直に跳躍する動作で必要な筋力がスクワット本来で鍛えられるべき筋肉である。
膝を前に出さない体勢で垂直飛びができるだろうか?
想像しただけで転びそうだし、お世辞にも高く飛べないだろう。
深く沈みこむフルスクワットでも膝の角度と膝の角度は同じ。
通常のスクワットは垂直飛びの飛ぶ直前の体が九十九折のバネのような
膝と腰の角度が同じないわゆるS字のようなフォームが本来正しいのである。
このフォームであれば膝を痛めるようなスクワットにはならない。
踵重心で膝を前に出せば膝に負担がモロにかかるのでそれは怪我をしやすいフォームになるだろう。
ワークアウトの本来のフォームは怪我をしないで筋肥大の恩恵を受けられる方法である。
極端な話をすればピッチャーが球速をアップするのに鉄球を投げることはしないだろう
テニスの選手が鉄のラケットを振り回してトレーニングすることもないだろう
なぜならたちまち関節を痛めてしまうからです。
ワークアウトは体の動き1つ1つを分解して必要な部分の筋力をアップさせる、ボリュームを与えるようなフォームになっている
関節に負担がかからないわけではないがリスクを最小限に抑えながら最大限の効果を出すためのフォームなのです。
そもそも、しょっちゅうワークアウトで怪我をするのであれば怪我の具合では長期離脱も考えられるのでそんな方法なら逆に効果的な方法とは言えず、これほど世界中に浸透するはずもないだろう。
ですから、ワークアウトを行うのであれば付け焼刃の記憶に頼った何となく似たようなフォームではなく正しいフォームを身につけて実践されることをお勧めする。