なで肩の解消を目指して三角筋を鍛えているが、効果を感じられない・・・。
肩幅が狭くて、肩身の狭い思いをしている人を救う方法は、体重バランスの改善だ。
三角筋を鍛えているはずが、どこを鍛えてしまっているのかを解説しよう。
この記事の目次
隣り合う筋肉
肩の周りには三角筋と僧帽筋がある。
三角筋を鍛えているはずなのに効果が出ないなら、僧帽筋を鍛えている可能性が高い。
なぜ、こんなことが起こるのだろうか?
まず、三角筋と僧帽筋の違いを説明しよう。
三角筋は肩の骨を包むように付いている。鍛えると肩先が丸く盛り上がるので、なで肩解消に最適な筋肉だ。
一方の僧帽筋は首の周りから背中の下までダイヤモンド型に付いている大きな筋肉だ。肩こりを感じたときに、手を当ててしまうのが僧帽筋だ。
隣り合った筋肉なので、ちょっとしたミスで三角筋を鍛えるつもりが僧帽筋を鍛えてしまい、
結果的には肩幅が狭いまま、という結果に終わる人が非常に多い。
どんなミスをしたのだろうか。
日本人に肩こりが多いワケ
日本人に肩こりが多いのは、日本人特有の体重バランスで、いつも猫背になっていることが主な原因だ。
もちろん、ストレスやネット利用の多さなども原因と考えられるが、それはどこの国でも同じだ。
では、なぜ猫背が肩こりを引き起こすか説明しよう。
猫背になると、肩から背中にかけて付いている僧帽筋が伸びた状態になる。
伸びている筋肉は、常に使われている状態にあるため、それだけでも疲労する。
加えて、腕や肩の重量は骨格で支えるように出来ているのだが、近くにある僧帽筋が使える状態になっているので、
骨格を使わずに僧帽筋で腕や肩の重量を支えてしまうことになる。常にその状態でいれば、疲労が蓄積して、肩こりになるのは当然だ。
トレーニングは日常の延長
日常生活でいつも猫背になっていると、トレーニングでも無意識のうちに同じようなことをしてしまう。
三角筋を鍛えるために、腕を肩の高さまで横に上げるサイドレイズをやろうとしても、すでに伸びている僧帽筋で腕を上げてしまうことになる。
隣り合った場所に、既に伸びている大きな筋肉があったら、体は使いやすい方の筋肉を勝手に選んでしまう。
非常に合理的なシステムだが、体重バランスが整わないうちは厄介なシステムだ。
だが、合理的だからこそ、僧帽筋を使わないようにすることも、実は簡単にできる。
まず、胸を張って肩を本来の位置に戻すと、僧帽筋が縮んだ状態になる。
縮んだ状態にある筋肉は使えないので、勝手に僧帽筋が働くことはない。
その状態で腕を横に上げると、三角筋しか使えないことになるので、思った通りのトレーニングが実践できる。
これを続ければ、なで肩の悩みから解放される。
体重バランスを常に意識
トレーニングの際に姿勢を気にする人は大勢いるが、体重バランスを気にする人はまだまだ少ない。
だが、欧米人のようなカッコイイ筋肉を付けたいなら、欧米人と同じような体重バランスで動かないと、いつまでたっても日本人特有の体型のままだ。
細かいことを考えなくても、体重バランスの調整でトレーニング効果が上がるので、正しい体重バランスが身に着くまでは、意識的に整えるようにしよう。
体重バランスを整えるだけで、カッコイイ体になり、肩こりまで治るのだから、意識する価値は十分にある。
<まとめ>
いくらトレーニングをしても、効かせたい部分に効いていないなら、時間のムダ。時間のムダだけで済めばいいが、理想の体と反対方向に向かう場合も少なくない。
どんなトレーニングにも体重バランスは重要だが、意識して取り組まないと体に刷り込まれた体重バランスを整えるのは難しい。手始めに、まずは猫背を止めることから取り組んでみよう。
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