僕は元ボディビルダーです。
過去にはタイトルを取ったり、俳優をやったりしていて、ハードなグリセミック指数ダイエットなどを続けた結果、体調不良にも悩まされました。
最近、またワークアウトをして体を作りたいと思うようになりましたが、以前のようなダイエットを行いながら 自重トレーニングをしてもいいのでしょうか?それから、空腹時以外にも食べるようにした方がいいのでしょうか?
食事とトレーニングの調整に悩んでいて、なかなかワークアウトに踏み切れません。
この記事の目次
食べないダイエットはアウト
最近、細マッチョコンテストみたいなのに出ている方には、「1年も2年も鶏肉しか食べてない」みたいなハードでストイックなダイエットを続けている方が多いんですよ。
そんな極端なことをやると、体を壊す上に、コンディションも保てないですね。
年々筋肉が小さくなって、張りもなくなって、老化が進んでしまうんです。ダイエットは、メリハリをつけてあげなきゃいけないんですよね。
ワークアウトと同じで、ダイエットも要は危険信号を発する疑似環境を作ってあげることなので、同じ環境をずっと作っているとそれに慣れちゃって、その体で生きていけるように体が変わっていくんですよね。
一年中ストイックなダイエットを続けることによって、体が低燃費になろうとするわけですよ。
有酸素運動ばっかりやっているのと一緒で、ダイエットをハードにずっと続けると筋肉を小さくして低燃費の体になろうとするので、結局ワークアウトをやっても何にもならないんです。
ただし、一年中ある程度のコンディションをキープしなきゃいけない場合は、やはりダイエットが必要になるので、その場合はとにかく食事の回数を増やすんです。減らしちゃダメですよ。
1日3食じゃ足りない?
食事の回数を増やす理由は大きく二つあって、一つは食事をこまめに取ることで、何回も栄養が入ってくるので、同じカロリーでも「定期的に食べ物が入ってくる」という安心感があるんですよね。
そうすることによって、予備タンクを少なくしても大丈夫だろうということで、脂肪が燃焼しやすくなります。
もう一つはすごく単純なことで、食事の回数を増やすことで、カロリーが消費される回数が増えますよね。
食事をすると、「噛んで食道を通って動いて胃に入って、また胃が動いて、それが腸に行って吸収する」という感じで、体が運動をするんですよ。
食事をする度に消化吸収されるまでにカロリーが使われるわけです。
ただ、ここで気を付けなきゃいけないのは、糖質の回数を増やしてしまうと、ケトン体という第2のエネルギーが使えなくなってしまうので、糖質は1日に1回か2回ですね。
甘いもの、パスタ、お米、いも類など主食になるものは1日に1回か2回に制限して、タンパク質を5回摂るようにすると、ダイエットとしてはすごく成功しやすくなりますね。
ですから当然、空腹じゃない時もタンパク質を摂るのは大事なことになります。
空腹状態は既に危険信号で、「食べ物が入ってこないんじゃないか」という本能が働きやすくなってしまい、体脂肪を落としにくくなってしまうんですね。
どうしても「脂肪を多く、予備タンクを多く持っていた方がいいだろう」と思ってしまうので、空腹状態はできればなるべく作らないようにしてください。
空腹が起きないぐらいの頻度でタンパク質を摂ると、かなりダイエットの成功率は高くなりますね。
タンパク質が常に入ってくることによって、筋肉の異化作用も分解作用も起きなくなるので筋肉も育ちやすいですし、皮下脂肪も落ちやすくなります。
グリセミック指数は誰のもの?
質問者はグリセミック指数ダイエットをやっていたようですけど、これは元々、1型糖尿病によってインスリンが出なくなった人を対象にした食事方法なんですよ。
どういうことかというと、血糖値が一気に上がらないように、なだらかに体に入っていくように考えられた数値で、1型糖尿病の患者さんで実験して作ったデータなんです。
ですから、インスリンが作れる普通の人では全く当てにならないんですよ。
普通の人にとってグリセミック指数ダイエットは効果がないばかりか、逆に太ることが多いんです。
グリセミック指数を気にしながらダイエットをして痩せたということは、カロリーが相当低かったんですね。
カロリーが低かったにも関わらず、皮下脂肪もあんまり落ちないので、極端な飢餓状態を作っていたから、余計に体を壊してしまったんじゃないかと思いますね。
グリセミック指数は健康な人が参考にしちゃいけません。
グリセミック指数よりも、食べ合わせやタイミングに気を付けることの方が大事です。
糖分とタンパク質を一緒に摂ることによってインスリンが出るので、タンパク質が吸収しやすくなります。
逆に脂肪分と糖分と一緒に摂ると太ってしまうので、その摂り方はよくないです。
簡単に言えば、お米やパンを食べる時には、ササミや卵の白身など純タンパク質のさっぱりしたものを食べる。
牛肉や豚肉など多少の脂が入っている肉を食べる時は、絶対にお米やいも類などの糖分と一緒に摂らないっていうことが大事なんですよね。
同じものを食べてもタイミングを変えることによって太りづらくなりますから、タイミングに気を付けてください。
刺激を増やして体調管理
質問者は自重トレーニングをしているようですが、筋肉を太くしたり、ダイエットで脂肪を落としやすくする筋肉は速筋繊維という瞬発系の筋肉なので、自重トレーニングですと刺激が弱いですね。
スタート当初はある程度の刺激が入るかもしれませんが、ダンベルやバーベルを使わないと、なかなか速筋繊維を刺激できません。
なるべく早い時期にジムに通うか、ダンベルやバーベルを買うなりして、重さをもっと増やしてワークアウトしてもらいたいですね。
腕立て伏せから始めてもある程度の効果はあるでしょうが、以前にやった経験があればすぐに力がついてきます。
ダンベルなりバーベルを使った方がより速く効率的に体が変えられます。
腕立て伏せを最初にやって、回数を1000回にすれば太くなるんじゃないかって思う人いるんですけども、回数を増やしても太くなっていかないんです。
ある程度までは、例えば10回が30回や40回できるぐらいまでだったら太くなるかもしれないですけど、100回が1000回になっても太くりません。
そこを勘違いせずに、ワークアウトで体調を整えて、体調不良の部分を回復してほしいですね。
気を付けてほしいのは、1年中ハードなダイエットをストイックにやり続けると、体を壊してしまうどころか脂肪も落ちなくなってくることです。
1週間に1回くらいは、「何でも好きな食べ物を一人前だけ食べる」などのブレイクデーを作ってあげるとよりいいですね。
あとは、シーズンによって多少のメリハリをつけるのも大事なことです。
ちょっと太ったなと思ったら少しダイエット、という繰り返しを良いコンディションの中で調整すると体には負担がかからない。
良いコンディションの中で幅を持たせるのがいいですね。
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