北島さんはいつも、「ダイエットをするなら、ウエイトトレーニング+食事制限をした方がいいよ」と言いますが、最近流行の炭水化物抜きダイエットって、実際どうなんですか?
いろんな人が推奨したり、反対にダメだと言ったり、情報が多すぎてどこから取り掛かればいいのかわかりません!
この記事の目次
現代病=糖質中毒
あれは、取り入れ方によってはすごくいいですね。
僕達のようなボディビルを本格的にやっているボディビルダーが、大会前の完全に脂肪を無くす時にも結構取り入れてる方法なんです。
昔は体に悪いけど大会のために仕方なくやってたんですけど、実際にはそれで体を壊す人もいなかったですし、今は科学的にそれが体に悪くないということが分かっていますからね。
ただ、炭水化物抜きダイエットは色々なところで出回り過ぎて間違った方法が広まっていたり、それだけではダイエットとして成功しないので少し工夫が必要ではありますね。
まず、アトキンス博士が言っているんですけど、炭水化物っていうのは糖質の中の1種ですから、糖質っていう言い方をしますけども、「現代人は糖質中毒になっている」っていうことが言えるんですね。
1日3食はいつから?
アルコール中毒と一緒で、糖質中毒。「現代人は糖質を食べないといけない」みたいになっている。
食事の度に、お米とかパスタとかうどんとかを食べなきゃいけないみたいになってるじゃないですか。
食事のことを「ご飯」と言ってるぐらいですから。
ただ、この糖質を取らなきゃいけない文化っていうのは、人間の長い歴史のうちの、ほんのちょっとの間だけなんですよ。
よくよく考えれば分かることなんですけど、1年中果物があるような国を除けば、ほとんどの国や場所では農耕が盛んでない限り、糖質を定期的に摂ることは出来ないはずなんですよ。
しかも、人間の長い歴史の中の間で、農耕が出来ているのはほんのちょっとじゃないですか。
そして、糖質を1日3回摂るという文化は、エジソンがトースターを売るために作った文化ですから。
エジソンはスゴイですよ。日本人でさえ、1日3回糖質を摂らなきゃいけないと思い込まされてますから。
実は、糖質は取らなくていいものなんです。
エジソン誕生前なんていうのは、糖質なんか定期的に摂ってないですからね。原始時代は農耕をしていなかったから、その時に狩りをして獲れたら食べるだけ。
原始人は狩りをして肉を食べるのと同時に、どっかで果物を食べるなんてことしないですよね。しかもそれが「3食確実に」なんていうのはまずないので。
人間はもともと肉とか魚とか、野生動物が食べれなかった時につなぎで、果物を食べる程度の生き物なんですよ。
雑食ですから糖質もエネルギー源として使えるんですけど、果物とか野菜だけだったら生きていけないのが人間ですから。
たんぱく質を生き物から摂らないと、無理が来るんですよ。ですから、糖質は非常用なんですよ。
ブドウ糖からケトン体へ
糖分を摂らないと頭が働かないイメージがあるけれど、それも科学が発達してなかったから、脳を動かすのはブドウ糖だけだと言われていたんです。
糖質から摂れるブドウ糖だけだって言われてたんですけども、それなら、原始時代はどうやって脳を働かせてたんだって話ですよね。みんな死んじゃいますよ。
結局、最近の研究のデータから、肉とか脂を肝臓で分解して、ケトン体っていうものができるんですね。
それが、ブドウ糖に代るエネルギー源になるんですけど、ケトン体っていうのは今までは脳を働かせることが出来ないと言われてたんです。
でも今は、脳でケトン体をエネルギーとして使うっていうことが証明されているんです。
糖質制限をした時に脳がぼーっとするのは、最初の1週間くらいなんですよ。
なぜかというと、脳の回路にブドウ糖ばかり行ってたんで、ケトン体を上手く使えるようになっていないんです。
ブドウ糖の取り過ぎで、ブドウ糖に頼る体になっちゃってるんですよ。
2週間ぐらいブドウ糖を制限する。糖質を制限することによって、ケトン体が回るようになるので、そうすると、ケトン体がちゃんと脳に行くようになるんですよ。
ただし、その2週間の間は糖質中毒なんで、禁断症状が出ますね。いらいらしたりとか、ケトン体も上手く回らないので低血糖になったりとか、ちょっと手が震えたりとか、それでみんなびっくりしちゃうんですよね、やっぱブドウ糖抜くと危ないんだ、みたいな感じで。
ただ、ブドウ糖制限、糖質制限を2週間しっかりやった経験がある人は、2週間ぐらい経つと楽になるのも経験してるはずなんですよね。
実際僕達も、まだブドウ糖しか脳に行かないっていわれてた時に、ブドウ糖抜きのダイエットはしてるんですけども、やっぱり2週間ぐらい経つと何ともなくなるんですよ。
最初の2週間だけなんですよ、辛いのは。
当時は、科学的にはブドウ糖がないと脳が働かないっていってましたけど、実は2週間もブドウ糖を抜いていれば、肉とか魚だけでもちゃんとすっきり脳が回るようになるし、いらいらもそんなにしなくなる。
厳しく制限しないとダメ?
アルコールが抜け切って、アルコール無しでも平気になるのに2週間かかるとすれば、ブドウ糖もだいたい2週間ぐらい中毒期間があるだろうということです。
そういう考え方をするのがアトキンスダイエット、糖質抜きダイエットの基本なんですけど、そこについては僕もかなり賛同できますね。
実際に僕の周りで実践した人達や、僕の経験からいっても、確かにその期間で変化が感じられるので、糖質中毒っていう言い方が一番適当だと思います。
糖質中毒じゃないとしても、そういう状態になってますよね。
出来れば、2週間はなるべく糖質ゼロに近い方がいい。例えば調味料に入っている砂糖とかも、シビアに考えるぐらいの方がいいんです。
アトキンス博士の糖質抜きダイエットでは「糖質は1日で20g以内」と言ってるんですけど、そこまで厳しくすると出来ない人が多いので、僕は普通のダイエットをする人には、そこまで厳しくしなくていいと思うんですよ。
あくまでも、糖質回路からケトン体回路に変わればいいので。
形としての炭水化物とか糖質、例えば、主食では麺類とか穀類とかイモ類とか、そういったものを食べないこと。
揚げ物は衣がついてるので、小麦粉なんで炭水化物になりますね。あとは、ゼロカロリーのコーラとかは糖質じゃないので大丈夫ですけども、甘いお菓子とかですね。
形状からして糖質といわれてるものさえ抜いてればまあいいかなってところで、みなさんにはやってもらってますね。
目的としては体質を変えることなので、20gをきっちり規制して続かなくなるよりは、もうちょっと甘くしてあげて、大体の人が成功するような方法を選んだ方がいいかなと思います。
僕が推奨しているのは、「2週間ぐらい炭水化物と糖質と思われるものは全部排除してください」というやり方ですね。2週間後を楽しみにしてください。
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