筋肉を作るには動物性タンパク質が欠かせないと言うと、「植物性の方が体に優しいのでは」と言う人がいる。
動物性と植物性を比べると、なんでも植物性の方がいいと言う人がいるが、本当にそうなのか。きちんと考えてみよう。
この記事の目次
アミノ酸スコア
アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸の比率を数字で表したもの。
すべての必須アミノ酸をバランスよく含んでいると、スコアが100になる計算だ。
必須アミノ酸は体内では合成できないため、食事から摂取する必要がある。
必須アミノ酸は体内でタンパク質を作るのに欠かせない栄養素なので、カッコイイ筋肉を作るためにも十分に取る必要がある。
そうなると、「アミノ酸スコア100のものを取ればいい」「アミノ酸スコアが100なら、動物性でも植物性でも同じだ」と考えるだろう。
ところが、吸収の面から考えると、そうとは言い切れない。
植物性は吸収しない
実は、アミノ酸スコア100の食品はたくさんある。
肉・魚・牛乳・卵などもそうだし、大豆もそうだ。
アミノ酸スコアで見ればどれも同じだが、体にどれくらい吸収されるかを測る実験では、結果が大きく異なる。
食事をして数時間後に排泄物を調べて吸収の度合いを測るという生々しい実験だが、それによると、スコア100の大豆はほとんど吸収されていない。
それに対して、スコアが70~80のイカや貝の方が吸収される度合いが高い。
つまり、アミノ酸スコアが高いからといって、より吸収されるわけではないということだ。
この実験データは科学者たちも認めていて、植物性タンパク質は吸収しない可能性が高いので、
最低でも40%は動物性タンパク質から取る必要があると言っている。
アミノ酸スコアだけに頼っていると、結果的に必要な栄養が取れない状況に陥ることがある。
植物性タンパクへの妄信は禁物
世の中には、ベジタリアンなどと呼べるような人たちがいる。
その人たちは実験の結果に対して、「吸収に時間が掛かるだけで、もっと時間を掛けて実験すれば吸収するのではないか」と反論する。
だが、考えてもみてほしい。吸収に時間が掛かり過ぎるなら、その食品は体に取り入れるものとして効率が悪すぎる。
吸収されるまで、次の食事を取らないとでも言うのだろうか。
食事や食品の好き嫌いの話なら個人の嗜好が優先されるが、
筋肉を作るという目的で食品を選ぶなら、実験データから得られる情報に基づいて行動した方がいい。
体の健康を意識しているベジタリアンは
動物性のプロテインパウダーをしっかりと摂取している。
野菜中心の食生活をしながら物事の正しい情報を理解しているからだ。
本当に野菜ばかりの生活をすれば
歯はボロボロ、内臓もボロボロ、そして髪はパサパサなどの
健康の障害が起きる。
なぜなら人間は植物ではなく、動物であり、
体に効率的に取り込めるのは動物性タンパクだからだ。
何事もバランスが大切という事である。
大豆プロテインとダイエット
プロテインにも動物由来のものと、植物由来のものがある。
ダイエットにいいと宣伝されている植物性プロテインの代表的なものに大豆プロテインがある。
ダイエットのときは、代謝を上げて筋肉を成長させつつ体脂肪を落としたいので、そのサポートとしてプロテインを飲むことが多いが、そこで大豆プロテインを選んだらどうなるだろうか。
先ほどの説明の通り、飲んでも吸収が悪ければ、筋肉の成長には役立たない。
食事代わりにお腹を膨らませることは出来ても、必要な栄養素が取れていないのであれば、わざわざプロテインを飲む必要がない。
もちろん、大豆プロテインと同時に栄養を補うものを取っていればいいが、そんな面倒くさいことをするくらいなら、動物由来のプロテインを選んだ方が確実だ。
知識がないと健康的なダイエットすら出来ないことを覚えておこう。
<まとめ>
「植物性の方が、なんとなく体に良さそう」という考える人がいる。
中には、ベジタリアンのように動物性タンパク質の摂取を拒否する人たちもいる。
考え方や生き方は人それぞれだが、筋肉を作るという観点からは、動物性タンパク質の摂取をお勧めする。
筋肉を鍛えても、成長を促す材料がなくては、筋肉は成長しない。
もし、完璧なトレーニングをしているのに筋肉が付かない、ダイエットが上手くいかないのなら、動物性タンパク質の不足を疑ってみた方がいい。
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