腹筋をシックスパックにするトレーニングの知識
「腹筋をシックスパックにしたいんです!」
薄着の季節が近づくと、この手の相談が多くなります。
そして、腹筋のトレーニングはとにかく誤解されていることが多い。その辺りを解説しよう
この記事の目次
【1】腹筋6個の誤解
「6個の腹筋は、上下どちらから鍛えればいいですか?」
カッコいい腹筋は、形は6個に分かれているが、その正体は腹直筋と呼ばれる1個の筋肉なので、上からやろうと下からやろうと効果は同じ。
腹直筋は、胸の下から股関節までの1個の筋肉。1本のゴムを上から引っ張っても、下から引っ張っても、結局は両方から引っ張られるのと同じなので、好きな方からやればいい。
ただ、トレーニングは「筋肉がないと生きていけない環境にいるよ
という疑似環境を作り出すことで脳を騙し、その防衛本能で筋肉を増やすことが目的なので、同じことを繰り返していると効果が薄くなる。そのため、トレーニングをする部位や順番を入れ替えることで刺激が変わると、自分の脳を騙すことができて、より効果的なトレーニングになる。
【2】サイドベントの誤解
「斜めや横に動く腹筋運動も効果がありますか?」
斜めの動きは、内腹斜筋という脇に斜めに入っている筋肉を鍛えることができるので、シックスパックを作るのに効果がある。
一方、横に動く「サイドベント」
をやると、腹にチューブ状に走っている外腹斜筋が大きくなってしまう。
ウエストを細くしたいのにサイドベントをやると、かえってウエストは太くなってしまう。
理想のカラダになるためのトレーニングを見極めないと、せっかくのトレーニングも台無しだ。
腹筋を割るなら、腹斜筋群を気にするよりも腹直筋を鍛えて、ダイエットで食事制限をするのが一番いい。もっと早く効果を出したい場合は、他の筋肉も鍛えてよりカロリーを消費しやすい体にすればいい。
【3】シットアップの誤解
「腹筋運動をするときに膝を曲げた方がいいですか?」
「膝を曲げる」とは、起き上がる動作であるシットアップを連想していると思うが、あれは腹筋の運動としては効果がない。
腹直筋は胸の下から股関節までの筋肉なので、腹筋運動としてはそこを縮めるだけで十分効果がある。なのに、起き上がると股関節を動かしてしまうので、中にある腸腰筋を鍛えることになり、腹筋を鍛えられなくなってしまう。
例えば、腹を殴られそうになったら、防御として腹を固めるために腹を丸める動作をするだろう。
その丸まった状態が、腹筋の一番縮まった状態になる。腹筋を鍛えるには、起き上がる運動ではなく、丸まる運動をすればいい。
【4】正しい腹筋運動とは
・腹筋を割るためには、正しい腹筋の曲げ伸ばしが出来ているかを確認すること。
・効果を早く出したい場合は、他の筋肉も鍛えて、よりカロリーを消費しやすい体にすること。
この2つが出来れば大丈夫だ。
腹筋にプラスして鍛える筋肉は胸や背中などの大きい筋肉が望ましいが、まずは続けることが大事なので、好きな筋肉を選んだ方がいい。辛い運動は続かない。
楽しい運動を週に2・3回やって、あとは食事制限。これを続ければ、腹筋はシックスパックになる。
こんなに簡単なことがきちんと理解されず、日本でウエイトトレーニングが欧米ほど流行らないのは、ジムでトレーナーから正しい説明を受けていないせいだろう。
正しいことを伝えないから効果が出ない、効果が出ないからトレーニングが続かない・・・
このような悪循環に陥っている。
本気でカラダを変えたいなら、自分できちんとした知識を身に付けてトレーニングしなければいけない。
<まとめ>
・腹筋を割るには、筋肉の正しい部位の曲げ伸ばしを意識すること。
・腹直筋&自分の好きな筋肉のトレーニングと食事制限の継続で、効果がスピードアップする。
・積極的に正しい知識を学び、正しいトレーニングをすること。
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